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 ウッドデッキの作り方・・・ハードウッドの場合 2008年11月修正

 ウッドデッキの作り方については、多くの本やサイトで紹介をされているかと思いますので、基本的なことはそちらを参考していただきたいと思います。

 ここでは、皆様からお問い合わせ頂いた疑問点を、管理人がハードウッドで施工している方法をご紹介することで解決していきたいと思います。

  

 まず多くの方が疑問に思うことから

 あ) 鋸で切ることはできるのか?

        丸のこでも手のこでもカットはできます。 材が堅い分、ゆっくり切ればそんなに怖がることはありません

      20mm、30mmの材でしたら、縦に挽き割ることも可能です

       また、板材はジグソーも使えますので、ちょっとした曲線切りも可能です

       但し、材が硬いため丸ノコ・ジグソーとも刃が外に逃げますので、ジャスティなどの定規を使い、ぶれないように1発で切ることをお薦めします

  

 い) クギは効くか?

        材の密度がある分、太いクギを打つと必ず割れてしまいます

        下穴をあけた上でビス止めあるいはボルト止めが基本となります

  

 う) 下穴はどの程度あけるべきか?

 え) ビス止めに際しての注意点は?

        ハードウッドの施工に関して一番気をつけなければいけないのは、下穴空けとビス止め。

        これを知って図面を書かないと本当に半泣きになってしまいます。 

        ビス止めに関しては、詳しくご紹介していますのでこちらをご覧下さい>>>

  


 @ 束と根太の受け方    

 根太をサンドイッチにする方法が良く紹介されています。 

 ソフトウッドの場合はそれでいいと思いますが、ハードウッドでは、長いビスを横から多く打つというのは至難の業ですし、ビスで荷重を受けるのは如何にも心もとないです。

 

 そこで、住宅同様束木の上に根太を転がす方が様々な点で安心できます。

 写真では、束は外周部を90角。 内部はプラスチック製の床束。 根太は50x70を使用しています。

 根太に長方形の材(写真は50x70)を使うときは長い方(70mmの方)を縦に使います。

 

 まず家の外壁に根太をコーチスクリュー(8x150)で縫い付けます

       これにより水平がとりやすくなります

 

 次に外周部の束を立て、根太を転がします

 

 最後に内部の床束を据えて完成です。

      この段階で2〜3ヶ所床板を仮止めしましょう

 

 束のピッチは、根太に平行方向は約90cm。 直角方向は約60cmです。

 床板を30mmにするときは、いずれの方向も90cmで構いません。





上は初期(2004年-2005年)の施工方法でその後少々改良をしています
 施工中のいい写真がなくてすみません

 大引きを入れているのと、部材の寸法を変えています

 束 外周部、90x90  内部、鋼製束

 大引き 30x105

 根太 45x90

 床板 20x105

 

 束は1m角程度に配置をしています。 

  (大引きの強度があるので、1500程度まで飛ばしてもそんなに弱くなりません)

 

 根太のピッチは550mm以下を目安にしています


この方法で鋼製束を木の束に変えるとサンドイッチの亜流になります。
ビスの横うちで、1.5mも飛ばすとさすがに強度面で心元ありませんので、大引きと束との接合は、コーチボルトをお勧めいたします。

0002.JPG (168715 バイト)

0001.JPG (218736 バイト)

最後に2007年以降の現場で通常行っている根太組みを紹介いたします。
 写真の樹種はマサランドゥーバ(マニルカラ・アマゾンジャラ)です。
ビリアン(ウリン)・イタウバ・セランガンバツは同じサイズの部材がありますが、他の樹種だと根太・大引きは70x70にしております。

束 外周部 90x90 内部 鋼製束
根太・大引き 45x70
床板 20x105

根太ピッチは 500mm前後を目安
束ピッチは 900mm前後を目安にしております。

束ピッチをもう少し飛ばしたいときは、45x90にすれば1200mm程度でもしっかりしたものができます。


一番上の写真が根太組みで、2番目は床板を張り終わったところです。
このように外側は、床組み後まとめて切った方が綺麗に仕上がります。

3枚目の写真は幕板を張っているところです。

4枚目が完成写真。

大変なのは、やはり根太組みです。
こういった変形デッキだと、本体の根太組みよりも階段部分の根太組みの方がもっと手間なんですけど・・・

って愚痴は置いておいて構想通りに仕上がるととても気持ちが良いもんです。






 
   
 A 床板について    

 床板をビス止めしますが、材が堅いこと。多少反りがありますのでちょっとしたコツを知らないとビスがねじ切れて半泣きになってしまいます。

 最初にご覧頂いた方法なら、床張りがいくら材が反っていても矯正が簡単で本当に楽しく床板を張ることができます。

 

 案外多くの方が見落としているのですが、床板の高さにより、デッキの印象が大きく変わります。

 ●写真上はフローリングとの段差を少なくした場合(大部分のケースがこちらかと思います)

     部屋との一体感ができることで多くの方がこちらをご希望するのですが、実はウッドデッキに慣れている方ほど、この高さに不満を持っていることが多いのです

 

 ●写真中はフローリングから15cm程度下げています

      外部から出入りが多いときは、この方が使い勝手がいいこともあります

      住宅地でお隣との距離が近いと、ウッドデッキに出た時に周囲の視線が気になるものです。 高いウッドデッキはステージのようで恥ずかしいという話も案外後から聞くものなのです。

 

 もう一つ床板を貼る方向により、施工の手間も木拾いの手間もまるで変わります。

 ●写真上は建物に対して平行方向に床を張った場合

    部屋外を見た時に広がりを感じて落ち着くという方が多いようです

    この張り方は施工の腕を問われます。 ウッドデッキに慣れている方にはいいですが、初心者だとちょっとしたコツを知っていないと泣きを見ることになりかねませんのでご注意を。

 

 ●写真中は建物に対して直角方向に床を張った場合

      これが一番木拾いも施工も楽です。

      ただ、家の中から見た時に隙間が気になる方もいらっしゃるようです

 

 いずれの場合も床板は継手を少なくするのが成功への近道。

 写真下のように継手を作ると施工の大変さは倍増します

0003.JPG (158699 バイト)

0004.JPG (129385 バイト)

0005.JPG (99176 バイト)
 
   
 B 幕板は???    

 幕板の貼り方によってデッキの見た目を大きく左右します。

 下が見えるのがいいのかダメなのか。

 案外最初に気付いていない方が多く、後から追加をすることも結構あります。

 ハードウッドの場合、105mm巾の木を良く使いますので、1枚にすべきか2枚にすべきか。 はたまた下まで貼ってしまうか。

 見た目や使い勝手を考えて決めてください。

 

 また20x105の床板に対して、30x105あるいは30x120の幕板を使うと全体に厚い板を使っているように見えます。

 予算と見た目のバランスも大事ですよね。

 

 
 キットと違って、作る人がそれぞれのオリジナルで施工をすればいいと思います。 ココでご紹介した方法は管理人が施工をしてきた中で一番良さそうな方法に過ぎません。 また、手伝ってくれる職人さんや全国の方々からの情報でもっと良い方法に改善されるものだと思います。

 これだけ情報が氾濫してもまだまだハードウッドの施工に関しては情報が乏しいと思います。 皆さんが施工してみての感想をぜひお寄せ下さい。

 
   

 2022年より、動画を作成しています。
ウッドデッキ・ウッドフェンスの施工に役立つ動画もいろいろ上げています
再生リスト「ウッドデッキ・ウッドフェンス施工のアドバイス」を見て欲しいのですが、動画を多く公開すると、どれを見ていいか分かりにくくなります。

ビリアン(ウリン)のウッドデッキ工事で、事前準備から現場の施工までまとめたものがありますので、ご覧ください

 
ビリアン(ウリン)でウッドデッキを作ってみた

1.8m×4mのシンプルなウッドデッキを2人で1日の作業で完成させました
現場作業を短時間ですますための工夫を別動画で上げています
こちらでは、現場で一番頭を悩ませる高さと位置の調整方法
ビスうちのコツをご案内していますので、ハードウッド・ソフトウッドに関係なく、ウッドデッキの施工にぜひ見て欲しい動画です
ビリアン(ウリン) ウッドデッキの事前準備
その1 板材の切断


デッキ材は、小口になんらかの問題があることが多いです。 綺麗に施工をしようと思うと、必ず両方の木口をカットする必要があります。
ハードウッドは固くて、切りにくいと言われますが、ちょっとしたコツを知っておけば、そんなに難しいものではありません。
ビリアン(ウリン) ウッドデッキの事前準備
その2 角材の切断


角材のカットは、丸ノコで一発では切れません。
回し切りが基本になります。 切れる刃・精度が高い丸ノコを使えば、そう難しいものではありませんので、動画を見てチャレンジしてください
ビリアン(ウリン) ウッドデッキの事前準備
その3 切り欠き束


ウッドデッキの根太・大引きを束にビスで横打ちしても良いのですが、長年の荷重をきちんと受けるには、束を切り欠いで、上に載せる方が安心です。
角材の切断に慣れたら、ぜひ切り欠きに挑戦してください。簡易な方法を解説していますので、そんなに難しい作業ではありません。



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