12mm厚及び短尺材の状況について  

2020年8月27日現在

 
 2020年5月緊急告知  
 
 新型コロナウイルスの影響により、4月中旬以降ご注文が殺到しています
 売れ筋が通常の時期と違って、短尺材・薄板に集中をしています
 1000本くらい在庫があっても数日で売れてしまうという異常な事態になっていますので、在庫面にくれぐれもご注意くださいますようお願いいたします。
 
 ◆ビリアン(ウリン)
 本来短尺品が豊富にある樹種ですが、各サイズ1000・1200・1500が異常に売れています。 
 ご依頼に対して在庫状況を勘案したうえで見積もりをしますので、ご希望のサイズが欠品している場合は、代替案でご注文下さいますようお願いいたします。

 あとの樹種は元々この長さの在庫が少ないですので、欠品はコロナウイルスの影響による可能性は低く、短尺はあれば儲けものというふうにご理解ください。

 ◆今後の入荷状況に関して
 輸入品は世界情勢に大きく左右されます。
 今資源が売れませんので、現地製材所と発注者の力関係が大きく変わっています。
 短尺特価品に関しては、日本から現地にオファーをしているのではなくて、売れ筋のサイズを発注した時に、現地製材所から抱き合わせ販売で提案をされるものです。
 今からしばらくは、それを拒否できる立場になりますので、短尺品の中でも特に1000より短いものは入荷する可能性は極めて低いと思います。
 1200は定期的なご購入を頂く方がありますので、細々と入れますし、1500も需要が安定していますので、入れるとおもいます。 ただ、これまでのような大量に短尺材を買うことはありませんので、入ってきても品薄は続くと思います。
 この状況は少なくとも年内いっぱいは続くと思いますので、短尺品をご用命の方はあれば儲けものというくらいの気持ちでご注文をくださいますようお願いいたします。
 
 輸入品の入荷予定は全く当てになりません。
 数日先に入荷する可能性がある場合は、それを含めてご案内しますが、1週間以上先の予定は全くの未定と思ってくださる方が間違いありません。
 そのあたりは、こちらに詳しく書いております
 東南アジア・北米・南米全ての地域から日本への直行便は無くなっています。 第三国経由ですが、その第三国がブラックボックスです(可能性が高いのは、台湾・中国・韓国のいずれか。稀にシンガポール・マレーシアもあります)。 経由港を出港したら、数日以内に日本に到着します。この段階でないと確定のアナウンスをすることができませんので、ご理解のほどお願いします。

8月27日追記

ウリン・イタウバの欠品がなかなか解消をされません
入荷はあるのですが、解消されないのには理由がありますこの2つの樹種の現状を書いておきます

◆ビリアン(ウリン)
こちらは上で書いた通りです。 長いものをオファーした時に短尺を抱き合わせて買わされるため、1500より短い材を超特価販売しています。
短尺が不足しているからといって、短尺だけをオファーすると、それはおまけではなくて正規商品になってしまいますので、価格は今の5割アップになります
安いから短尺が売れているというのは歴然たる事実かと思います。 売れている商品を高値で買い付けると、将来もこの商品が高値になってしまいます。 ということは、目先の利益にとらわれて、将来の商売チャンスを捨てることになりますので、できないのです
そのため、ウリンの短尺品はまだ半年以上品薄が続くと思われます

◆イタウバ
こちらは、雨季乾季の影響により半年しか伐採・製材ができませんので、年間のスケジュールが決まっています
日本に入ってくるのは秋から春にかけてですが、秋に入ってくる材の発注は巣ごもり特需が発生するより前の3月頃に掛けています
そのため年内に入ってくるのは今欠品している材の補充ではなくて、例年これくらい売れるだろうという見込みで発注を掛けた材になります
5月以降に発注を掛けた材が入ってくるのは年が明けてからですので、イタウバは来年春頃まで大混乱することが見えています
ですので、イタウバは現有在庫か、直近の輸入見込み材しか販売をすることができません
実はイタウバは例年この通りで、見込みが外れて品薄と言うことの方が通常ですので、今春のように過剰在庫になるほうがレアケースなのです

後のハードウッドは、コロナの影響は微々たるもので、ウリン・イタウバの薄板が欠品した影響で他の樹種に振り替えたことが影響しているだけです
セランガンバツ・マサランドゥーバ・イペの売れ筋サイズはほぼそろっているかと思います







 以下は、2019年に書いたもので、多少現在の状況とは異なりますが、薄板の事情に関して詳しくご案内をしております。

 変遷 その1 ウリンの現地事情

2007年からの数年

材の裏情報で書いたとおり、ウリンは2007年日本の市場から一度姿を消しました。
その時、インドネシアやマレーシアでは様々な情報が乱れ飛んでいました。
有る人は、「ウリンの時代が終わった」と言い、別の有る人は、「ウリンの原木はこの先30年は安泰だ」と言う。
当時関東地方では、完全に市場からウリンは消えていて、誰もが前者の言葉を信じ切っていました。

ところが、ある関西人の経営者は世間とは全然違う動きをしていたのです。

日本人が望むサイズに限定すると買うことはできない。
ところが現地には原木は豊富にある。
これまでと発想を変えて、現地人が売りたいものを買えば、この先数十年ウリンを買い付けることができる。

2008年日本にやってきたのはこれまでの常識を覆す短尺材。
20x105x900とか、20x105x1200。
こんなの大量に買ってきてどうするんだ?
誰もが笑う中、彼はどんどん買い付けました。

日本中からウリンが消えたその時、大阪の彼の倉庫にはウリンが大量に有ったのです。
私はその時の光景を今でも忘れることができません。
99人が嘘を言っていて、1人が真実を言っている時に、その1人のことを信じることができるでしょうか?
私は彼を信じて、今でもいい付き合いをしています。
だから、うちのサイトではウリンに関しては、自信を持って情報を書いていますし、自信を持って販売をすることができているのです。

2007年はインドネシアもマレーシアも言い方が悪いですが、まだまだ発展途上国といった感じでした。
それがこの後大きく様変わりをします。
それまでと違って、彼らがお金を持ったことで、彼らの意識が変わってきたのです。
反面、日本はバブル以降の失われた10年ですっかり国際競争力を失っていました。

もはや、先進国が後進国を搾取するという考えでは世界から取り残されるしかない状況になっていたのです。

 変遷その2 現地の人と考えて新たな需要を創造する

2009年から2016年 

2007年には現地から言われるままのサイズを買い付けていたのですが、2009年より日本で売れるサイズを模索して、いろいろなサイズを試行錯誤しました。

当時の感覚では、20x105、30x105、30x120、70角、90角がレギュラーサイズで、日本人が現地にオファーしていたサイズでした。
2006年より前は、2m・3m・4mに絞って輸入できていて、せいぜい4mが取りそびれた材を3.9mとして買っているにすぎませんでした。

最初は長さのバリエーションを増やすことで、現地の歩留まりをよくすることに努めました。
3600/3300/2700/2500/1800/1500 がいつの間にか標準サイズになっていたのです。

次に、多少断面の小さなものに手を付けます。
20x90 , 45x90 , 45x70は今ではどの樹種でもレギュラーサイズですが、こういった試行錯誤から生まれたサイズです。

そこから更に細かな断面にと言うことで、一時こんなサイズを販売していました。
15x90 , 20x20 , 20x45 , 20x70 , 30x30 , 30x40 , 45x45 , 45x50 , 60x70
この中で淘汰されていって、今残っているのが、20x45 , 30x40 , 45x45。

2013年秋、薄板という発想が生まれます。
9x105 , 12x105 , 15x105の3種類で、長さは900から1500。
発想としては素晴らしかったのですが、全く売れずに在庫の山になってしまいました。
それでも、このサイズは売れるはずだと信じて発注を続けました。

1年半後、現地の要望で5mm幅を狭くします。
2015年3月に輸入したのが 9x100 , 12x100 , 15x100
この頃より、売れ筋が12x100に絞られてきて、あとの2種類は輸入を取りやめることにしました。

2016年春、サイズを12x100に絞った代わりに、長さは4mまで拡大。
それから爆発的にこのサイズが売れるようになったのです。

石の上にも3年と言いますが、このサイズが世間に認知されるのに、2年以上掛かりました。
今ではウリンのご依頼に必ずと言っていいほど12x100のご依頼を頂きます。
嬉しい悲鳴なのですが、売れすぎて全然入荷がおいつかないという事態になってしまったのです。

 

 変遷その3 薄板が別の樹種に波及した 2016年以降


ウリンで12x100が売れ筋サイズになったことは、他のハードウッドにも波及していきました。
2016年9月 セランガンバツ 12x100新発売
2017年6月 イタウバ 12x105新発売
2017年8月 マサランドゥーバ(アマゾンジャラ)新発売

いずれもウリンと違って、日本から現地にオファーをして輸入を始めたものです。
ウリンと違って、サイズや数量にも現地の希望が入っていませんので、今後どのように変化が起こるかまだ見えない状況ですが、これだけの樹種で順調に入荷をすると、今のような販売できない嬉しい悲鳴というのも解消されるかも知れません。

  

 入荷状況

2019年3月

 ここまで書いたとおり、このサイズは非常によく売れますが、入荷が完全に不足をしています。
2019年3月現在の状況を書いておきます。

●ビリアン(ウリン)
定期的に入荷があります。 概ね2か月に一度程度の頻度ですが、元々端材の有効活用から始まったものですので、入荷の中心は2m以下の短尺材です。(短尺はほぼ欠品が無くなりました)
2500より長い材は入荷の頻度も本数も少ないですので、常時在庫不足になっています。

時期にもよりますが、2.5mオーバーも入荷即完売ではなくなっています。
ただ長物を大量(50本以上)お使いになる方に販売できるのは極めてレアケースになりますので、ある時に買わないと後悔するサイズです。
あれば即買いですよ。


●セランガンバツ
こちらは、2018年には一時4mまで揃っていたこともあるのですが、ウリン同様入荷が短尺にシフトをしてきました。
ただ、ウリンと違って3mものが結構入ってきますので、最長3mまでで木取りをしていただいたら、ウリンほどレアという物でも無くなっています。

●イタウバ
こちらは、2017年の春に2回入荷をしてそれっきりでしたが、2018年秋に入荷がありました。
2019年春よりリーベもこのサイズに参戦をしますので、今後豊富になる可能性を秘めています。


●マサランドゥーバ
この材に12mm厚があることが知られていませんでしたので、2017年から2018年秋頃までは良いサイズが結構残っていました。
今は、世間にばれてしまって、入荷頻度も増えたのですが、売れ行きも良くなっています。
それでも他の樹種よりは長物が余っているケースが多いですので、長物をご検討の方はこの材の在庫を注視してください。

 こういう風に考えてください。


12x100(特に2500より長いもの)は安定供給の目処は立っていません。
有れば儲けものというサイズです。
樹種を限定せずに、あるものよりお選び頂いたら、なんとかなる可能性が広がります。
このサイズは元々30x105より特注対応をしていました。 それに比べるとビックリするくらい安価ですので、本当に有れば儲けものです。

反面無いと、代替案を出すことが困難です。

ですから、私は自分の現場では一度もこのサイズは使ったことがありません。

来月、もっといえば来週入手できる保証がないからです。

プロの方向けには、20x105で予算組をしておいて、12x100があればこちらにスライドするくらいの気持ちが無いと、とても人にお勧めできないのです。

誠に申し訳ありませんが、在庫を確認せずに3mや4mでこのサイズで木取りをしても販売できることはまず有りません。
2m以下だとその時により状況は違いますが、在庫が有ったり、近々の入荷予定が有る可能性があります。
樹種問わずだと、そのチャンスが更に広がります。

そういったギャンブルサイズで有ることを重々お知り置きの上このサイズをご検討ください。

 

 

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