ウリン材の状況について  

2019年3月14日現在

 ウリン材販売休止の真相

2007年-2008年夏

 2007年にとある団体がウリン材の輸入・販売を差し止めるべくネガティブキャンペーンを張りました。

 一部の業者はすぐに呼応して、ウリン=悪 ・ WRC=善 という短絡的な発想でご案内をしていますので、目にされた方もあるかと思います。

 当社は今年の社是として、合法木材キャンペーンを推進しています。

 ウリン=違法伐採という認識を持っている人が結構いらっしゃり、それに対してきちんと対抗できるだけの書類が整備をされておらず残念ながらインドネシア産のウリン材からは手を引かざるを得なくなってしまいました。

  

 春需要が落ち着く7月をもって販売中止。 その後は他社の動向を見ながら決めていくということで2008年1月役員決定。 それに合わせて当サイトで、販売縮小・販売休止のご案内をして、7月31日販売中止となった次第です。

    

  

 2008年の動向

2008年夏-冬

 インドネシア産につきましては、春に輸出が緩和されるという憶測が流れましたが、残念ながら今日現在きちんとした指針がなく、実際に船積みもされていません。(港頭在庫は豊富にあるので実に辛いところなのですが・・・)

 

 マレーシア産に関してはきちんとしたルートで安定的に輸入されています。

 2006年より国内の大部分の商社もマレーシアルートにシフトをしていて、実際に2007年頃より国内で流通しているウリン材の大半はマレーシア産になっています。

 マレーシアでの正式な呼び名はビリアン(もちろん現地の正式な書類に記載をされる樹種名もビリアン)であり、当社としてもせっかくの機会にウリンと区別をする意味でも8月より「ビリアン」としてサイズ・価格を見直してリニューアルした次第です。

 

 施工業者や小売業者ではおそらく今後も「ウリン」という名前を耳にされるかも知れませんが、輸入元に近い会社はすでに昨年より「ビリアン」に名称を変更するところがあり、今後こういった動きがますます広がるものと思います。

    

 相変わらずジャパンマネーは現地では弱い限りです。

 日本の売れ筋である20x105の3mオーバーは現地では作りたがらないサイズです。

 2008年初夏に国内の市場から姿を消してしまいましたが、これは一時的なものではなく、今後も入荷を多く望むのは困難です。

 20x105は短尺限定と割り切って木取りをされたほうがスムーズかと思います。

 なお、30x105・30x120は4mものも順調に入荷が見込まれます。

 

 以前に比べるとかなり輸出量は減っていますが、それでもすぐに消えて無くなりそうな気配はありません。

 やはりハードウッドの雄の地位はしばらく続くものではないかと思います。

    
 最近の動向

2009年1月〜

 そして誰もいなくなった・・・

 勢いのある国がいなくなって、これまで煙たがっていられた日本に目が向いてきました。

 2008年暮れより大量の船が日本に向かって出港!!

 供給面の不安は解消をされました。

 

 ここにきて、インドネシアの港で眠っていたウリンも少しだけお目覚め。

 3月には待望のウリン(ビリアンじゃないですよ!!)が2年ぶりに大阪に荷揚げをされます。

 いやあ未来は明るい!!

 と言いたいところですが、まだまだ需要に見合うだけの安定供給は見込めませんので、いつまでこの状態が続くか、綱渡り。 と言うのが本音です。

 
2019年春に補足をしておきます。
10年前の騒ぎは何だったんでしょうか? 今は普通に入荷していて、普通に販売をしています。
ただ、今が普通なのか? 10年前のことがこの先いつ起こるのか? それは誰にもわかりません。
一つ言えることは、しばらくは大丈夫ですので、今年とか来年ウリンを使おうと思っている人は安心してお使いください。
それより先のことは、神のみぞ知る。なのです。

    

[戻る]

背景がブルーのページはサイトからはリンクをしていない、お問い合わせ頂いた方向けのページです