ウッドデッキネットQ&A集

2009年10月

  

 床板の矯正についてまとめておきます

 管理人の施工例からいくつかご紹介をいたします

  
 横ぞりは全く怖くない!!  

 床板を張る時に、反りやねじれがあると大変!!

 私も最初はそう思っていました

 が・・・

 色々な大工さんと仕事をしているうちに簡単なことで矯正ができることを知り、今ではこう思っています

 「横ぞりなんて怖くない!」

P1040134.JPG (447353 バイト)

 まずこのように隙間を一定に取るためにスペーサーを挟んで材を並べます

 ビリアン(ウリン) 20x105 で長さは4m

 ビリアンは比較的反りが小さい方ですが、それでもこの程度はまあ普通と思っていた方が間違いないです

 手でも矯正できないことはないですが、これだけまっすぐにすると簡単に筋肉痛になっちゃいます

 楽して、しかも美しく仕上げるにはちょっとしたコツを知っていれば何でもないことなのです

P1040135.JPG (382231 バイト)

 一度に寄せられればそれが一番楽ですが、ちょっと手ごわい時はこんな風に小分けをします

 まず右から3本目と4本目の間(ハンマーの柄のところ)にくさびを打ち込みます

 これで右から3本がまっすぐになりますので、ビス止めをします 

  

P1040136.JPG (384879 バイト)

 次のは手ごわかったので、これは2枚だけ矯正をしました

 まず右から5本目と6本目の間にくさびを打ち込みますが、6枚目の材が逃げないように先に仮止めをしておきます

 くさびを思いっきり打ちこんで、矯正完了!

 

 

 

P1040137.JPG (371116 バイト)  同じような手順で少しずつ矯正をしていきます
P1040138.JPG (367336 バイト)

 これで最後の1枚矯正完了!

 これで隣の根太も綺麗に通っていますので、矯正が終わった部分のビス留めをどんどんやって行きます

P1040139.JPG (397296 バイト)  このように美しく仕上がります

  この方法だと、何ミリまでが矯正可能か? という議論は成り立たなくなります

 「何ミリ反っていても何の問題もなく矯正できますよ!」

 が答えになってしまうのです

 

   
 ねじれや上ぞりには根太ピッチを狭くして対応  

 私も最初はこう思っていました

 「横ぞりを矯正するのは大変だけど、上ぞりは上からビスを打てば直るので簡単!!」

 これ正解のようでじつは・・・

 

P1010708.JPG (636940 バイト)

 神戸市の公共物件で思いっきり材が上ぞりをしているのを撮って来ました

 ビリアン(ウリン)で30x105 根太のピッチは約90cm

 ビスを打っている部分はきちんと矯正をされていますが、まんなかが盛り上がっています

 

 これだけ盛り上がっていると、つまずく人もあるのではないでしょうか?

 貼り変えるしか方法ないのでしょうか? 

 

 こういったことに対する対処方法は、根太のピッチを狭くするしかありません

 残念ながらいい写真がありませんので文章だけ

 ●上の根太ピッチで強度的には問題ありません。

 この状態で補修をするのであれば、何枚か板をはずして、根太と根太の真ん中に根太材を1本追加して、ビス止めをします

 この場合は単純に暴れ止めですので、材は小さいもので構いません

 

 ●樹種により反りが異なります

 ハードウッドの場合・・・

 一番安心できるのはイペ

 次いでビリアン

 横ぞりが大きいのは、マサランドゥーバ・イタウバ

 ねじれがあるのは、セランガンバツ・クマル

 

 ソフトウッドの場合・・・

 樹種以上に乾燥状況が大きいです

 常識的に考えると・・・

 ほとんど反りがないのは、サーモウッド(但し暴れる可能性はあります)

 比較的小さいのはウエスタンレッドシダー・杉桧防腐加工

 比較的大きいのは、レッドウッド

 

 SPFは防腐加工直後は反りがないですが、乾燥する過程で大きく反ります

 こういう風に水に濡れることでの変化を勘案しておかなければいけないのです

 

 ●根太ピッチは強度面プラス材の反り・暴れを考えて!

 ウッドデッキを作った時は少々根太ピッチが広くても美しく仕上がるものです

 が・・・

 雨に濡れたり、夏場のギラツク太陽にあたったり

 過酷な環境で使われることは十分想定をしておかなければいけないものです

 これだけ狭くしたら安全というのはなかなか難しいのですが、これより広げると危険と言うのはアドバイスできます

 ◆ハードウッド30mm・ソフトウッド38mmの場合

 公共事業では60cm程度までが標準です

 家庭のウッドデッキだと90cm程度までは強度的には許容範囲ですが、暴れを考えると公共並みに狭くするとか、中間に暴れ止めを入れる方が安全かと思います(暴れ止めは後からでも追加可能かと思います)

 

 ◆ハードウッド20mm・ソフトウッド26mmの場合

 公共事業では45cm程度までが標準です

 家庭のウッドデッキだと60cm程度までは強度的には許容範囲です

 こちらは真ん中に暴れ防止の根太を追加するとビスだらけになりますので、最初にきちんと考えて根太ピッチを決めておく必要があります

 

   

   

   

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