上で書いた通り、既存の配送方法だと、近場か短尺材しか全国に販売ができないということになってしまいます。
大手宅配業者の中で唯一佐川急便だけは、木材の配送が可能であり、2003年に通販を始めるにあたって、佐川急便による宅配を始めました。
と・こ・ろ・が
この配送方法にはいくつかの問題点がありました。
・長さの問題
DMB四国工場は四国香川県にある関係で、比較的大きなトラックが集配に来ています。
12Fまでは全てのトラックに積み込み可能であり、14Fも事前に案内をしておけば、集荷に来てくれます。
ところが、街が大きくなるほど、トラックは逆に小さなものが多くなります。
大都市では、14Fを積み込めるトラックはそんなに多く走っておらず、長い木材を全国に均一な条件で運ぶということはかなり困難なのです。
・量の問題
ウッドデッキのご依頼で最も多いのは0.2立米〜0.5立米。
重量にして、ハードウッドで200〜500kg、ソフトウッドだと100kg〜300kg。
佐川急便は基本的にドライバーが持てる範囲(30kg)が1梱包。
300kgだと10口になるのですが、これが数件重なると、集荷の依頼すら困難。
暇な時期は出荷日をずらして対応するのですが、GW前など荷物が集中する時に急ぎ間に合わないというジレンマが起こるのです。
・契約はドライバー単位
様々な樹種を全国から仕入れようと思うと、香川県からだけ出荷をしていたのでは追いつきません。
ハードウッドの仕入れは大部分が大阪。
大阪の佐川急便に香川県と同様の条件で配送をしてもらうように交渉をしたのですが、色よい返事はなく・・・
当初は大阪にある材を香川県に移して、そこから大阪市のお客様に配送というようなこともよくしていたのです。
★★★2012年夏
佐川ショックが木材の販売をしている会社を直撃しました★★★
HPでご案内をしている通り、佐川急便が木材の配送を引き受けてくれたのは、過去の話になりつつ有ります。
既に香川県の場合は、数年前より高額請求が相次ぎ、佐川急便出荷は2m以下の材に限定をしておりました。
今回は、ドライバー毎の話ではなくて、佐川急便の各支店より通達が出ており、その文書には全国で長物の配送自体を請けない旨のことが書かれております。
まだ全国一律でダメになったとは聞いておらず、もしかしたら一部地域ではいまでも3mより長い物の出荷を請けているかも知れませんが、今回の事情は原因がはっきりとしておりますので、いずれ現在よりも更に厳しい状況になることは見えております。
現在のところ支店単位で通達が出ていることを確認しているのは、東京都と愛知県。
東京の場合は、2mより長い物はNG。
愛知は、2.7mより長い物はNG。
香川県でも以前より高額請求が相次いでいたのは、3mより長い材ですので、全国どこから出荷するにしても3mより長い材は佐川急便は使えないと思って間違いないかと思います。
現実には、2m程度でも高額請求が見受けられますので、1m程度で明らかに段ボールの荷物程度の荷姿でないと、いくら請求されるかが怖くて使えないのが実態です。
こうなった原因ははっきりとしていて、アマゾン・楽天等の通販サービスの成長と、細やかな配送サービスの拡充にあります。
今後そちらの分野は益々発達をすると思われますので、木材等荷姿がイレギュラーで効率よく運ばない荷物は益々排除をされる傾向になると思われることは容易に判断がつく訳です。
|