HOME › ウッドデッキのある風景 › 腐ったウッドデッキから学ぶこと シーズン2 第八話
2021年9月4日
みなさん こんにちは。 アイアンウッドです。
前回は、会社から30~40分で行ける現場のご案内をしましたが、そこから更に2時間半東に進んだところの話をしたいと思います。
(現場の施工開始時間は、同じなので、会社を出る時間が7時過ぎなのか、5時前なのか。はたまた今やっている現場だと3時半。 うーん。やはり遠いと大変やなあ。)
兵庫県西宮市のマンションのウッドデッキの張替え工事。
まだ5年ちょっとしか経過しておらず、写真を送ってもらったところ、綺麗なのです。
いつものことで、現調無しの一発勝負に行くことを決めて、お客様にいろいろ写真を送ってもらいました。
樹種不明のソフトウッドのウッドデッキで、色はしっかりしていますので、再塗装はしていたものと思われます。
何で床板が波打っているのかは謎ですが、これならビスを打ち換えるだけでも十分使えるのじゃないかと思いました。
初めから全部取り換えるつもりでご依頼が来ましたので、例によって一度も現地での打ち合わせをせず、解体に伺いました。
あれ?
予想より傷んでいる場所が多いぞ
梅雨時だったこともあって、木と木の接点には白いカビがびっしり。 かなり柔らかくなっている部分もあって、しかも無理して上から踏んだら、バリ!!!!
「最低限の補修なんて余計なことを言わずに本当によかった。」
と心の底から思いました。
ビスは全然効いていませんので、解体は楽なもんです。
半日で完全に解体完了。
7階までの搬入や搬出を含めても午後3時には現場を後にすることができました。
さて、今回は世にも珍しい話ですが、5~6年ほどでボロボロになった理由は、環境でも構造でもメンテナンスでもありません。
絶対に外部で使ってはいけない木材を使っていたのです。
今回の樹種はヨーロッパ産のホワイトウッド。 住宅用材としてはとても良い木材ですが、水にはめっちゃ弱いので、外部での使用はNG。
20年近くこの仕事をしていますが、樹種選択のミスというのは実は今回でわずか2例目なのです。
なので、耐久性アップの要件として次の順番を付けているのです
1.環境 2.構造 3.樹種選択 4.適切なメンテナンス
ただ、この4項目の中で、4番目のメンテナンス不足が主たる原因で腐った例というのは未だかつて見たことが無いのですが・・・
(多くの人が再塗装を怠ったから腐ったと言いますが、それより上位の理由が、環境・構造・樹種選択にあります。 それを無視して、お施主様のメンテナンス不足を理由にしているのは違うと思っています)
さあて2日目から作業開始なのですが、わずか5年しかもたなかったおかげで、束のマルチポストは再利用可能。 これはめっちゃお得な現場じゃありませんか。
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