SPF材でウッドデッキ・ウッドフェンスを作る際の留意点 SPFでウッドデッキを作ると2〜3年しか持たない!!
と言われる方が結構いらっしゃいます その話を聞くたび、最初にちょっとした配慮をしておけばそんなこと無かったのに・・・
と思ってしまいます 樹種を変えればよかったのかも知れませんが、それ以上に「最初の構想に何かが少し欠けていたのでは?」
という想いを強く持ちます せっかく作るものがすぐにダメになってしまわないために老婆心ながら管理人なりの考えを書いておきます この材は住宅の構造材としてはとても優れた材ですが、外部で使うには大きな問題があります ご存知の通り、心材(赤身)の耐朽性が乏しい 防腐処理材をお使いいただいたら、辺材(シラタ)には防腐薬剤が十分浸透しますので、この部分は薬剤により耐朽性が見込めますが、心材にはあまり浸透しません そのため、いくら防腐加工を適切にしても、やはり木そのものの性能により耐朽性は左右されてしまいます ではSPF材を外部に使うのはNGなのでしょうか? NGですよ!
と言っていたのでは話が先に進みません
最初の構想時に一工夫をすれば十分使用に耐えるものになります 木を濡らすと腐りやすいことはどなたもご存じかと思いますが、そう言ってしまうと「外部では木材を使ってはいけない」と言うことしかできなくなってしまいます 濡らさないことより以上に大切なのは、「如何に乾かすか?」 外部は日差しも当たりますし、風も吹きます 単純に言えば、日当たりがよく、風通しが良ければ耐朽性は格段にアップします 管理人の経験上こういったことを考えるだけで数年先が大きく異なります!
ということを書いておきます
・小口を塞がない(幕板を張るときに小口を塞ぐような施工はしないことです)
・床下に水を溜めない(例えば床板の高さを低くしないとか、砂利などを敷き水はけを良くするとか、コンクリートを敷くとか・・・
これは後から直しようがないですので、最初にきちんと考える必要があります)
・できる限り束は浮かす(束石やコンクリートなどに密着する束は下から水を吸い上げるものです
基礎パッキンを挟むとか、鋼製束を使うことでこういった点は大きく改善されます) よく毎年こまめに塗装をしなければいけない!
という意見も耳にします その言葉が、本当に毎年こまめにメンテナンスをしている人であれば説得力がありますが、その多くは「それができないから腐るのだ」という論調。
これでは単に逃げているにすぎません 塗装に当たっては次の点を注意することが最重要です ・後から塗れない部分は念入りに(特に束の小口部分、束と大引の密着点、大引と根太の密着点、そして最も怖い部分が根太と床板の密着点)
こういった部分は最低3回塗ることをお勧めします ・再塗装に当たっては、小口を念入りに
もちろん分解して上に書いているところを塗ればバッチリですが、それをしなければいけないと思うとメンテナンスも億劫になってしまうと思います
手摺付きの場合はできれば笠木は取り外して小口等を再塗装することはお勧めしますが・・・ 構造的に腐りやすい場所ははっきりしているわけですから、こういった場所には少し耐朽性の強い樹種を選択するも一手 最初にきちんと考えて、実践するのがやはり成功への一歩
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