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2017年6月30日
こんにちは。
sleeperです。
タナリスCY記事第5弾です。
前回の記事で加圧注入の製造工程をご紹介いたしました。
今回はその記事で触れた注入後すぐに出荷できない理由について書きたいと思います。
理由は、液だれを防止するためです。
加圧注入後は、木材から液が垂れてきますのでおさまるまでは工場で養生致します。
液だれをしている中、トラックに載せて出荷するというわけにはいきません。
トラックを汚す原因にもなりますし、到着後お客様のものを汚してしまうことにも
なりかねないのです。
こんな理由から、基本的に約1週間程度は養生期間が必要になります。
これが防腐加工製品の納期にある程度の時間を要する理由のひとつでもあるんです。
ここでウッドデッキネットを運営する大日本木材防腐株式会社名古屋工場で
今月おこなった加圧注入処理材をご紹介。
こんな材料にも加圧注入処理をしているんです。
長さは最大で14m 末口220mm 樹種:杉
愛知県名古屋市にある弊社名古屋工場の注薬缶は長さが約25mあるので、
もちろん加圧注入できます。
こちらがタナリスCY注入後の写真です。
一体こんなに大きい丸太がどこに使われているのか気になりませんか?
こういった材料の用途に関してもまたこのブログでご紹介したいと思います。
2017年6月29日
みなさん こんにちは。アイアンウッドです。
再生木材 WOODSPEC、グレイスデッキの施工日記の第四弾です。
設計の時に書いた通り、グレイスデッキには専用の下地が用意されておりません。
ハンディウッドの下地を使うようになります。
わし束。
わし束の説明は、sleeper君がHPで一生懸命書いてくれていますので、そちらをご覧ください。
今回は床板の高さが50cm。グレイスデッキの床板が、25mm。根太・大引きが35mmずつありますので、束の高さは500-25-35-35=405。
土間コンクリートには水勾配がありますので、これからプラスマイナス50mmを想定して束を用意します。
「わし束大278」が278mm~438mmの調整代で、「わし束大318」が318mm~553mm。
大318がちょうどいい大きさのようですね。
って、冷静になれば誰でもこの答えに辿りつくのですが、発注した頃はヨット競技場の工事のピークで、今思えば上の空で手配を掛けていたんですよね・・・
何を思ったのか。278の方を手配掛けていました。
ギリギリセーフだけど、土間コンクリートを打った後の高さを確認しておりません。 こんないい加減な発注していると、えらい目にあいますよ。
って、自分に言い聞かせているのですが・・・
根太・大引きは、アイハット鋼(高さ35mm)。
素材は、メッキ鋼板ZAM。
ZAMには10年前に痛い思い出があるのですが、この10年ですっかり市民権を得た素材です。
再生木材の下地は基本的に鋼材で、こういった形状のハット型鋼が一般的です。
ハンディウッドのハット鋼は、通常タイプ以外に低床用ハット鋼(高さ20mm)と、アルミアイハット鋼(高さ40mm)がありますので、シチュエーションや、設計仕様に合わせてご選択いただけます。
長さは2.4mと3m。木取りをするときにこの寸法も覚えておいた方がいいと思います。
設計時にも紹介しました、幕板受下地(1段用)。
1段用が103mm。
この寸法の意味にも上の空の私は全く気づいていなかったのです。
発注はしたものの、ほんまに無事施工できるんかいな???
2017年6月28日
みなさん こんにちは。アイアンウッドです。
再生木材 WOODSPEC、グレイスデッキの施工日記の第三弾です。
設計時に一番頭を悩ましたのは、階段なのですが、そちらは実践で説明した方がよく分かると思いますので、後回しにさせてください。
設計ができたら、木取りをして、材を発注します。
まずは床板。
天然木材ならとっても簡単で、誰でも同じ答えになります。
2700の材が23本と、1200が5本。
ところが、再生木材だとこんな発注ができないのです。
再生木材は、2mが基本になります。
何百平米も張るような案件だと、特注で長さの対応が可能ですが、今回のような数量だと既成サイズに合わせて木取りをしないといけません。
1200は2000を切れば良いだけですが余った800がもったいないですね。
2700に関しては、継ぎ方が発生しますので、これをうまく活用してロスを少なくすることを考えてみましょう。
私が普段天然木材で継いでいる感覚でハンディウッドの施工をした時の写真がこちら。
根太ピッチが、400mmですので、ちょうど真ん中で継ぐことができずに、1200mmと800mmで交互に張っています。
この現場はそんなに面積が無かったのでこれでも良かったのですが、もっと大きな現場でこんな木取りをしていたら、再生木材の施工に慣れている職人さんに「違う継ぎ方があるよ」と教えてもらったのがこちら。
1スパンごとに継ぎ手をずらしています。
前者は、現場によったら大きくロス(1本あたり最大120cm)しますが、後者だとロスの最大が1スパン(40cm)で済みます。
私は前者の方が慣れているですが、再生木材の時は後者の継ぎ方をするように心がけています。
ということで、23本の2700は、23×1.5=35本。
5本の1200は、5/1.5=4本。
床板の合計は、39本で手配を掛けます。
床板は、ノンビス工法用に横に溝が入っています。
幕板に同じものを使うと、溝が丸見えになりますので、幕板には溝が入っていないものを注文します。
ハンディウッド、グレイスデッキとも「閉」となっているのが幕板用です。
簡単なことですが、真剣に木取りをしていると結構悩むものです。
再生木材の場合は、ほぼ100%継ぎ手が発生しますので、この記事を参考に木取りをしてみてください。
2017年6月26日
皆さん こんにちは。 アイアンウッドです。
再生木材 WOODSPEC、グレイスデッキの施工日記の第二弾です。
グレイスデッキには、床板・幕板しかありません。 下地関係は、ハンディウッドの下地部材を使います。
今回は、HP掲載以来初めての施工ですので、メーカー純正仕様のまま木取りをするようにしました。
下地の平面図が次の通りです。
グレイスデッキ ・ ハンディウッド(25mm厚)とも、根太ピッチは400mm以下にします。
大引きピッチは、1200mm以下。
束ピッチは、800mm以下で、根太(大引き)の持ち出しは75mm以下。
この通りにしようと思ったのですが・・・
厳密に言うとこのデッキは強度不足です。
図面では持ち出しを100mmにしていますので、メーカーが勧める75mmをオーバーしています。
これを75mm以下にすると、今度は根太ピッチが800mmをオーバー。
といっても800mmをオーバーするのはせいぜい2cm程度ですからもう一本束を増やすのは止めて持ち出しを減らすか、束ピッチを少々広げるかを現場対応することにしました。
ここで書いた数字が再生木材の設計の基本になりますので、よく覚えておいてください。
下地はこれでOK。
と言いたいところですが、幕板をどうやって止めるの???
普段木材の角材を使っていますので、単純にビスを打つだけのことですが、ハット鋼にそんな芸当はできませんよね。
「幕板受下地」が、ハンディウッドの下地関連部材に用意されています。
幕板の段数に合わせて、高さは103mm(1段)、253mm(2段)、650mm(4段)の3タイプが用意されているのですが・・・
あれ???
ハット鋼だと幕板を打つ向きが2方向(木口、木端)になりますよね。
うーん 普段考えたこともないことに悩まされます。
これがの現物なのですが、上の方に切れ込みがありますね。
この切れ込みこそが、「幕板受下地」の最大の味噌です。
写真でうまく撮れませんでしたが、この切れ込みで90度違う方向もうまく使えるようになっているのです。
施工前に収まりを確認するために下地を仮置きしてみました。
そうか。 こうなるんだ。
ハット鋼より5mm外に幕板が来るようにちゃんと計算されていますので、純正部材を使えば余計なことを考えなくても綺麗な収まりになるんですね。
2017年6月25日
みなさん こんにちは。 アイアンウッドです。
ジメジメした鬱陶しい季節になりました。 晴れ間を見つけてはいろいろ作業をしているのですが、予定を立てつのが大変です。
これからしばらく、ウッドデッキネットで販売している再生木材 WOODSPEC、グレイスデッキの施工についてご紹介させていただきます。
普段天然木材の設計・施工はしていますが、再生木材だと気をつけないといけない点がいろいろ違います。
不慣れな私だからこそ、素人くさい疑問を抱きながら作業をしましたので、皆さんのお役にきっと立てることかと思います。
まず、平面図を見てください。
間口4130.5mm。奥行き2600mm。
階段は、250mm×750mmが5段。
設計事務所の人が図面を書いていて、その人も再生木材は不得意です。
再生木材に慣れている人は、この図面を見て突っ込みを入れていることと思います。
そう。 再生木材だと床板の割り付けをこの通りにするのは困難なのです。
再生木材の場合、長さは自由になりますが、幅は基本的に商品の割り付けをしないと施工が大変です。
145mm幅で、5mm目地がメーカーを問わず標準ですので、間口は、150mmの倍数マイナス5mmが基本となります。
床板が27列だと、4045mm。28列だと4195mmで図面を引くべきなのです。
ところが・・・
今回はこの図面通りでOK。
というのも、グレイスデッキはムクタイプなのです。
中空タイプだと、縦に引き割るととっても恰好が悪いですが、ムクだとノープロブレム。
現場状況に合わせた施工ができるすぐれものなんですよ。
あーーーよかった。
2017年6月23日
こんにちは。sleeperです。
今回で「タナリスCYとは?」記事も第4弾となりました。
先月末から加圧注入用の薬剤に関していろいろと投稿してきましたが、
そもそも加圧注入って何だろう?
と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今日は加圧式保存処理木材に関して書こうと思います。
まず、木材の保存処理方法には
・加圧注入する方法
・浸漬する方法
・塗布する方法
などがあります。
その中で最も信頼性の高い処理方法が加圧注入処理法です。
“ウッドデッキネット”で取り扱う防腐加工材は、すべてが加圧式保存処理木材なので
十分な防腐効果が見込めます。
屋外で使用するウッドデッキやウッドフェンスの用途にも最適です。
ここで簡単に加圧式保存処理木材の製造工程をご紹介。
(写真はウッドデッキネットを運営する大日本木材防腐株式会社 名古屋工場です。)
①注入前検査
↓
②注薬缶に搬入して減圧
材中の空気を抜きます。
↓
③注薬缶に木材保存剤を充満させます。
↓
④加圧します。
↓
⑤木材保存剤を排出~減圧
材中の過剰な木材保存剤を抜きます。
↓
⑥注入後検査
加圧注入が終わった木材は、弊社名古屋工場で1週間程度の養生期間を経て出荷が可能となります。
なぜすぐに出荷ができないのかは、またこのブログで触れたいと思います。
時間がかかってしまうことにもちゃんとした理由があるんです。
今日ご紹介した防腐加工は、愛知県名古屋市にある弊社名古屋工場で行っていますので、
ご希望の方はこちらでのお引取りも可能です。もちろん送料はかかりません。
お気軽にお問い合わせください。
2017年6月20日
こんにちは。
sleeperです。
今回はACQ処理に関して書こうと思います。
仕上がりが緑色の防腐処理木材で“ACQ注入材”を使用する方も多いかと思います。
私も会社近くのホームセンターの木材コーナー等でACQ加圧注入材をよく目にします。
ACQが何かといいますと、加圧注入用の保存処理薬剤の種類ひとつです。
“ウッドデッキネット”で取り扱っている製品は、CUAZ(製品名はタナリスCY)という
薬剤で処理しているため、ACQには対応しておりません。ただ、加圧注入後の見た目は
同じような緑色の仕上がりになります。
写真はタナリスCYを注入した木材です。
簡単に何が違うのかというと使っている成分が違います。
見た目が同じような色になるのは、どちらも銅を主成分にしているからです。
どちらもJIS 及びJAS規格に該当する加圧注入用木材防腐・防蟻剤です。
JISに規定されている基準を満たす薬剤であり、腐朽や白蟻から守る
決められた試験に合格しているのです。
名古屋市港区にある弊社名古屋工場では、タナリスCY防腐加工を毎日行っております。
SPFや杉の防腐加工品は、ウッドデッキやフェンスの用途としてご利用いただけます。
また、愛知県名古屋市港区ある弊社名古屋工場でのお引取りも受け付けております。
もちろんお引取りの場合は、送料がかかりません。
ぜひお問い合わせください。
2017年6月17日
みなさんこんにちは。 アイアンウッドです。
毎日現場で、良い汗かいているのですが、今年はまだ本格的な暑さが来ていませんね。気温はそこそこ高いのですが、体感温度だとまだ春といった感じで、作業にはとても良い気候です。
さて、作業のネタもいろいろ溜まっていますが、先日sleeper君と行ってきた大阪での話を先に書いておきます。
sleeper君が書いたとおり、今後の商品の打ち合わせや、インテックス大阪でのイベント見学をしました。
ただ、インテックスでは彼とは違う目的を持っていて、私が一生懸命撮った写真はこちら。
何これ?
ただのビスじゃないの??
こんなのをイベント会場で撮っているなんて変なおじさんだと思われてつまみだされますよ。
そうなんです。
こんな写真を撮っていると、何しているの???
アイアンウッドさん!!
って感じで出店者の人が笑いながら声を掛けてきました。
このビスには、彼の強い思いが込められています。
どんな思いかってことは追々ご紹介しますが、新商品を販売するというのは、いろんな面でワクワクしますし、作ってくれた人の思いを背負い込むことで、売り手としての責任も感じます。
このビスを紹介するのが先になるか、これから告知することが先になるか何とも言えないところですが、期待して待っていてください。
で・・・
今日の本題に入ります。
もう一枚こんな写真を撮ってみました。
この雰囲気のブースを作って、「かがわ家博2017」というイベントに出展します。
場所は、サンメッセ香川(香川県高松市林町)
イベントの日は、8月19日土曜日、20日日曜日。
夏休み後半で、子供の宿題の手伝いに忙しい頃かと思いますが、ぜひ会場にお越しください。
最初に紹介したビスの考案者も一緒に出展しますので、彼のこだわりを直接聞いてみてください。
前はよくこんなイベントに参加していたのですが、このところ腰が重くなってなかなかこういう機会を設けることができませんでした。
これから2か月の間何回か告知をします。
会場で、お待ちしております。
香川県でウッドデッキ・ウッドフェンスをお考えの方は、ウッドデッキネットにご相談ください。
2017年6月12日
sleeperです。
先週、大阪に行ってきました。
大きな目的は、「ウッドデッキネット」担当のアイアンウッドさんとの打ち合わせと
インテックス大阪で開催されていた関西エクステリアフェアです。
現在ウッドデッキネットでは、木材保護塗料の掲載に向けて動いております。
今回の打ち合わせ内容のひとつが新アイテムの掲載に関してです。
一部ご紹介させていただきますと弊社の自社製品である「シェーナステイン」や
「アクアアリゾールTC」といった木材保存剤製品の販売を近いうちに始める予定です。
取り扱うアイテムのラインナップや特徴については改めてご案内させていただきます。
弊社大阪営業所で打ち合わせをした後は、インテックス大阪へ。
関西エクステリアフェアは、国内最大規模のエクステリア総合展示会で多くの企業が出展をしています。
私は昨年も行ってきたので今回が2回目になるのですが、今年もたくさんの人が来ていました。
ウッドデッキに関係するブースもいくつかあり見学しています。
1年ぶりにお会いする方から毎月のようにお会いする方までたくさんの方々と接することができ、
いろいろとお話をさせていただきましたので、とても有意義な時間となりました。
また機会があれば、来年も参加したいと思います。
2017年6月6日
sleeperです。
今回もタナリスCYに関する情報を書こうと思います。
よくタナリスCY処理木材を屋外に使用する場合、さらに塗料を塗る必要はありますかというご質問を
頂きます。
A. もちろんタナリスCY処理済みの木材をそのままで屋外に使用することはできますが、
タナリスCY処理木材に限らず野外に暴露されたすべての木材は風化によりひび割れや変色を生じます。
塗装をすることでひび割れや見た目のきれいさを保つという意味では大変効果のあることだと思います。
塗装ができる状態まで乾燥したタナリスCY処理木材であれば、普通の木材と同様に塗装できますの問題は
ありません。
最後にタナリスCY防腐加工をしている自社製品をご紹介。
住宅用土台として古くからご愛顧頂いている防腐・防蟻土台「ダッカーウッド」です。
ダッカーウッドは、防腐加工済みの在庫を弊社名古屋工場(愛知県名古屋市)及び
四国工場(香川県坂出市)で常時在庫をしています。他の防腐加工材と違って即納
できますので、ぜひご用命下さい。
ウッドデッキネットのSPF材(防腐加工)のページで取り扱っています。
樹種は米栂(ベイツガ)でタナリスCY加圧注入処理をしています。
インサイジング加工という防腐薬剤が材料の中にしっかり入るように、
材料の表面に一定間隔で傷を付ける処理をしています。
商品ページよりご希望の商品をカゴに入れて、購入手続きに進んでください。
頂いた情報を元に先ずはお見積もりを作成致します。
ご希望の商品の在庫確認・見積もり用に情報をご入力頂きますが、この時点では注文確定ではありませんのでご請求を行うこともありません。ご安心ください。
見積もり、納期についてはご入力いただいたメールへ返信いたします。
詳しい流れについてはこちらをご参照ください。
お支払いは各種クレジットカード、銀行振り込みにてお願いいたします。
一部商品に関しては、代金引換、現金引換もご選択いただけます。
手数料はお支払い方法・ご注文内容によって異なります。
詳しい内容はこちらをご確認ください。
木材の配送に関しては、路線便、混載便、チャーター(一部大手宅配)、船便配送をいたします。
ご依頼の内容により一番スムーズな配送方法を提案いたします。
送料や納期に関しては、個別にご案内をいたします。
詳しい内容はこちらをご確認ください。