2009年の秋に97円前後だったドル相場は、現在80円を突破するかどうかといった超円高水準になっています。
円高になれば、輸入商品は安くなる。
誰でも知っていることですが、これには条件があります。
管理人は、2010年8月にアメリカ旅行をしてきました。
向こうでクレジットカードを使って買い物をしましたが、クレジットカードを切った日のレートが適用されますので、想定していたレートより良く、安く買い物ができました。
こういう風に金額が決まっているものを外国で購入して、即決済という条件だと、「円高=物が安く買える」という理屈になります。
ところが、資源の購入の場合はそううまく話が進まないのです。
2009年の暮れの円高の場面では、為替差益が発生をしましたので、その時点でいろいろな物の価格は下落をしました。
ところが、円高(ドル安)が長期化をするにつれ、大きく話が変わってきました。
ドル安で、資源産出国の実入りが減少していること。
日本の買い需要が旺盛なことから、どの資源も現地価格は急騰。
円高でなんとか、円での購入金額が横ばいになっているのが現状です。
一番分かりやすいのが、ガソリン価格だと思います。
1年で20%も円高が進んでいますので、本来でしたら、20%ほど安くなって当然です。
ところが、市中価格は下がったでしょうか?
2009年の暮れに僅かに下がって、後は横ばいが良いところでは無いでしょうか?
円高で、輸出産業は大打撃を被っています。
本来なら、利益が出るはずの輸入産業も何のメリットも起きていません。
誰も得をしない円高というこれまで経験したことがない事態が起こっているのです。
上は11月に書いたものです。
1月になり少し潮目が変わっていますので追記をします。
ガソリンはついに値上げしましたね。
3か月前に私が書いた通りで、円高のメリット以上に現地価格の上昇が大きく、コスト増を吸収できなくなったことが表面化されてきました。
ガソリンは様々な商品に波及をしますので、春には値上げラッシュが起こっても何ら不思議なことは無いのです。
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