木材の塗装について  

2017年7月26日現在

 はじめに

 木材の通販サイトを作ろうと思ったきっかけが無塗装・ノーメンテナンスで100年耐久性があると言われるハードウッドのご紹介にあったので、塗装という点を長い間おざなりにしてきました。

 その間いろいろな人にいろいろなご意見をお聞きし、私なりに消化をしたことを皆様にご紹介しなければ! と思いまながらなかなかまとめられずにいます。

 

 サイトやブログで断片的にご案内をしていますが、一度自分の整理の意味も含め、見積もりのご依頼を頂いた皆様にご紹介をしたいと思います。

塗料を販売するためにサイトのリニューアル中です。今後販売する塗料の情報も含めて、こちらは2017年7月の情報にしております。

    

 管理人はどんな塗料を使っているのか???

 通販ではプラネットカラーとオリンピックウォーターガードをご紹介しています。

 もちろんこの2種類は今もよく使うのですが、それ以外に結構よく使っている塗料があります。

 キシラデコール
地元でよく仕事を頂いています奇麗なお姉さんの会社のときはほぼ100%キシラです。
油性と水性がありますが、管理人はほぼ100%油性を使用しております。
入手しやすいと言うのは、将来の再塗装を考えると大きなポイントだと思います。
塗料としては可もなく不可もなくと言う感じで、万人向けだと思います。

サイトで非公開として販売をいたします。問い合わせを頂いた方と、会員登録をして頂いた方限定に販売をいたします。
なお、油性のキシラデコールと水性のキシラデコールコンゾランの2種類を販売します。

コンゾランは、私は使ったことが無いのですが、名古屋の担当によると、膜をはるタイプで、色もちがとてもいいとのことです。

 シェーナステイン
これは自社製品です。 公共事業とか、塗料メーカーの指定がない時は一般の物件でも使っています。 会社としてはこの塗料を推進するのが筋になりますので、まず長所をご案内いたします。
塗料の顔料はキシラより遥かに多く、色もちはこちらが上であると自信を持っていえます。
防腐メーカーのこだわりとして、防腐の成分を多く入れいていますので、塗料に防腐剤の性能を求める方にはお勧めの
るのですが、これが原因でとても乾きにくいです。
施工性に大きな難があって一般に進め辛いという点が大きな欠点です。

サドリンクラシック
シェーナステインの元になっている塗料です。(この塗料に防腐性分を増やしているのがシェーナステインです)
シェーナステインよりも乾きやすいですので、施工性にも優れております。
通販等でいろんなルートから入手できますので、管理人が使っている中で一番お勧めの塗料です。
但し、今回はこれを加えた場合にお勧めのコンセプトがぼやけますので、HPでの紹介はいたしません。
販売は可能ですので、個別にお問い合わせください。

水性バトンプラス
こちらは名古屋で良く使っている塗料です。
私が使ったことが無いので、名古屋の担当の話の受け売りです。
木目が良く出てとても塗りやすい水性塗料とのことで、DIYをする人には最も勧めやすい塗料だと言うことです。
メーカーのHPでは自然系の塗料で体に優しいということも謳っていますので、サイトの完成時にそういったことをメリットとして載せるのではないかと思います。(私が使ったことがないので、このような書き方になりすみません)

プラネットカラー
ドイツ製の自然塗料です。 10数年前にウッドデッキネットを始めた頃に自然塗料にこだわっていて、この商品を勧めていました。
その後の現場では有機溶剤系の塗料をメインに使っていますが、将来のことを考えると自然塗料形や水性塗料という方向に向かうのは間違いありません。

 
他にも色々良い塗料がありますが、管理人が使ったことが無いものと使ったことがあるものを比較するのはどうかと思いますので、ココではコメントを差し控えささ手いただきます。

 プラネットは塗るのにちょっとしたコツが必要です。(後で詳しくご案内します)

 キシラ・シェーナはただひたすらよく混ぜて刷毛でばーーーっと塗るだけ。

 色むらはほとんどありませんので、どなたにでも使いやすい塗料です。

 

 

 

 塗装を長持ちさせる秘訣

  メーカーの如何を問わず、浸透性の木材保護塗料の塗装のコツはただ1点。

 「絶対に厚塗りをしないこと!!  そして適度な養生期間を設けて重ね塗りをすること!!」

 この言葉をきちんとご理解いただいたら、メンテナンスを軽減しつつかつ長く美しく木材を保つことができます。

 

 ・刷毛塗りやローラー塗りが楽なのですが、つい厚塗りをしてしまいがちです。 べっとり塗料を付けるのではなく、よくきって刷毛を押し付けるような感覚でできる限り薄く塗ってください。

  ウエスにつけて雑巾がけのように刷り込むのも一手です。

  厚塗りをしたと感じた時は、乾かないうちにウエスでふき取ってください。(公共事業ではこれが義務付けです)

 

 ・夏場は丸1日以上、冬場は丸2日以上間をあけて重ね塗りをします。

  触ってみてべとつくようでしたら、もう少し時間をおいてから塗装をしたほうがいいと思います。

  きちんと養生をすることで、上塗りの定着度合いがずいぶん変わります。

  

  途中で雨が降った時は、雨があがってから1日以上(湿気ているときは2日以上)空けてから上塗りをします。

  

 塗料によっては1回塗りで大丈夫と書いているものもありますが、私の経験上最低2回塗らないと色の持ちが悪いです。

 できれば2回塗った後、1週間以上あけて3回塗りをしたいところです。

 3回塗ればまず5年は再塗装をしなくても大丈夫です。

 

 ・再塗装は少し早めにすると効果的です。

 ソフトウッドであれば3回塗りをした場合、2〜3年後に再塗装をすればあとは4〜5年置きくらいで大丈夫かと思います。
ハードウッドだと色もちが悪いですので、もう少し頻繁に再塗装が必要になります。

 なお、笠木など傷みやすい部分は1回余分に塗るくらいの気持ちがあったほうがよりいいかと思います。

 

 

 プラネットカラー塗装の裏ワザ!!

 ★まずはメーカーも書いていることから。

 

 まずよく混ぜてください。

 たぶん顔料は下の方に沈殿をしていますので、振った程度では全く混ざりません。

 割りばしなどでグルグルかき混ぜてください。

 下の方に全くたまっているものがない程度まで混ぜないと最初薄く、だんだん濃くなっていきます。

 

 すぐに使い切った時は問題ありませんが、使い残したときは、溶剤が揮発をしますので、薄め液(グロスクリアーオイル)を10%程度混ぜて使用をしてください。

 

 ★これから書くことは、メーカーは一切推奨をしていないことですので、皆様の自己責任において試してみてください。

 雑巾塗りの時は上で書いている程度の薄め方でいいかと思います。

 刷毛塗り、ローラー塗りの時はもっと薄めています。 最初で10%強。 ちょっとどろっとしてくると20%程度薄めています。

 薄め液には、メーカー推奨のグロスクリアーオイルを使うときもあるのですが・・・

 実は市販の薄め液も結構使っています。

 私が使った限りでは変な化学変化を起こすことはないのですが、自然派の方にお勧めできる話ではないですね。

 

 

 ハードウッドに塗装をするときの注意点!!  

 ハードウッドはとても密度が高いため、塗料が内部まで浸透をしにくく、ソフトウッドよりも塗料が少なくて済みます。
塗料が少ないと言うことは、色もちが悪いと言うことにもつながります。

 そのため、ソフトウッドよりも再塗装に力を入れる必要があります。
施工時に最初の塗装をすることが望ましいのは言うまでもありませんが、この塗装は長持ちをしません。
半年から1年程度経過をして、表面が多少荒れてきてから再塗装をする方が色持ちはよくなります。
上で書いたように最初に3回塗るよりは、最初に2回塗って荒れてから3回塗りをするという感覚になるかと思います。
その後の再塗装もソフトウッドより早めにする方が間違いないかと思います。

 

 

 塗料の飛び以上に下地の色の変化に注意すべし  

 上で3回塗れば・・・ と書きましたが、そこで触れなかった大きなポイントをご紹介しておきます。

 いくら塗料を塗っても紫外線によって下地の木が銀白化をします。

 これが曲者で、色の薄い塗料ほど、塗料の飛びよりも下地の色飛びが目立つのです。

 

 サイトでは、当社のウッドデッキの再塗装について触れています

 その時最も頭を悩ませたのは、クマル材が発色をしないことだったのですが、このことを知っていればあわてることはなかったのです。

 

 浸透性の塗料は1回塗りは下地の調整

 2回目で発色

 3回目で下塗りの保護

 こう言う風に思っていたらいいのではないかと思います

 

 1回塗りでいいから楽ちん。

 これ2年後のことを全く考えていないいい加減なアナウンスにすぎません。

 ついこの前まで私が先頭を切ってこんなウソを言っていました。 反省するとともに、みなさんには失敗をしないようにもう一度今の私がつかんだコツをまとめておきます

 

 「塗装は決して厚塗りするな、薄く回数を多く塗るのが長持ちさせる秘訣」

 

 最後に

 良い木は腐りにくい。 というのは正解ですが、良い木はいつまでも美しい。

 というのは残念ながら正しくないです。

 いつまでも美しく保つためには残念ながらある程度手入れが必要です。

 ただ、毎年色を塗らないとダメ!! だと言ったのでは身も蓋もないように思います。

 きちんとした考えをすることで、メンテナンスも軽減をできます。

 最初にきちんとした考えを持ち、それを実践する。

 何事もこれが大事だと思います。

 

     

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